習慣が途切れたら? いつもの場所を離れて再開するシンプルな方法
習慣が途切れても大丈夫 いつもの場所を変えてみるシンプルな考え方
習慣を始めようと決めても、毎日の生活の中では予期せぬ出来事が起こり、どうしても中断してしまうことがあります。「また途切れてしまった」と自分を責めてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、習慣が途切れるのは決して珍しいことではありません。むしろ、忙しい日々の中では自然なことと捉えて良いでしょう。大切なのは、完璧に続けることではなく、途切れてしまった時でも、また気軽に再開できる「自分なりの方法」を持っていることです。
今回は、習慣が途切れてしまった時に試していただきたい、一つのシンプルな方法をご紹介します。それは、「いつもの場所」を少し変えてみるというアイデアです。
なぜ「場所を変える」ことが習慣再開の助けになるのか
私たちは、無意識のうちに「特定の行動」と「特定の場所」を結びつけています。例えば、「リビングのソファで読書をする」「キッチンの片隅でストレッチをする」などです。
しかし、その「いつもの場所」で、急に家事や来客、お子さんの対応など、別のタスクが発生してしまうと、せっかく始めようとしていた習慣が中断されてしまいます。そして一度中断すると、元の場所に戻っても、なんとなく再開しにくいと感じてしまうことがあります。
そこで有効なのが、「場所を変えてみる」というアプローチです。場所を変えることで、以下のようないくつかの良い効果が期待できます。
- 気分転換になる: 新しい場所に移ることで、中断してしまったネガティブな気持ちをリセットしやすくなります。
- 新しいきっかけが生まれる: いつもの環境とは違う刺激が、行動を促すトリガーになることがあります。
- 「いつもの場所でできなかった」という引け目がなくなる: 場所を変えれば、中断した場所とは関係なく、まっさらな気持ちで再開できます。
- 状況の変化に対応できる: いつもの場所で習慣を行うのが難しくなっても、別の場所でならできる時間や状況が見つかることがあります。
「場所を変える」と言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、ほんの少しの工夫で実践できます。
忙しい日常で試せる「場所を変える」アイデア
「場所を変える」とは、必ずしも遠くへ出かけたり、特別な場所を用意したりすることではありません。身近な場所で、少しだけ環境を変えてみるという柔軟な考え方です。
いくつかの具体的なアイデアをご紹介します。
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物理的な場所を少しずらす:
- リビングでやっていたストレッチを、寝室のベッドサイドや、和室の隅に変えてみる。
- ダイニングテーブルでの読書を、ベランダや窓辺、あるいは別の部屋の椅子に変えてみる。
- ウォーキングコースを、いつもの道から一本違う道に変えてみる。
- 自宅で作業していたことを、たまには近所のカフェや図書館、公園のベンチでやってみる。
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「時間」という場所を変える:
- 朝やるはずだった習慣を、夜寝る前の時間に変えてみる。
- まとまった時間が取れないなら、家事の合間やパートの休憩時間、子供のお昼寝中など、「スキマ時間」という「時間的な場所」を見つけてそこに習慣を置いてみる。
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一緒にやる「人」という場所を変える:
- 一人でやっていた習慣を、家族や友人、地域のグループなど、誰かと一緒に行う場所(オンラインも含む)に変えてみる。誰かと一緒だと、続けるモチベーションになることがあります。
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「気持ち」という場所を変える:
- 「〜ねばならない」という義務感で重たくなっていた気持ちを、「〜できたらいいな」「ちょっとだけやってみようかな」という、より軽い気持ちの「場所」に切り替えてみる。完璧を目指すのではなく、「とりあえず1分だけ」など、ハードルをぐっと下げて始めるのも、気持ちの場所を変える方法の一つです。
ご自身の習慣と、その習慣が途切れてしまった時の状況を思い浮かべて、どんな「場所」への移動なら無理なくできそうか考えてみてください。
場所を変えて再開するための「シンプル」なコツ
場所を変えて習慣を再開する時に、気負いすぎないためのコツがあります。
- 「とりあえず」の気持ちで始める: 新しい場所だからといって、完璧にやろうと思わないことです。「今日はこの場所で、これだけできればOK」という、「とりあえず」や「最低限」の目標設定が大切です。
- 特別な準備はしない: 新しい場所のために何か特別なものを買ったり、大がかりな準備をしたりする必要はありません。いつもの道具(本、マットなど)を、移動先の場所にサッと持っていくだけで十分です。
- 「場所を変えること自体」を再開の合図にする: 「あ、いつもの場所でできなかったな。じゃあ、今日は場所を変えてあっちでやってみよう」のように、「場所を変えること」を再開を思い出すきっかけ(トリガー)にすることができます。
- うまくいかなくても大丈夫: 場所を変えてみても、やはり難しかったり、その場所も状況が変わってできなくなったりすることもあるかもしれません。それでも落ち込む必要はありません。また別の場所を試したり、「場所を変えるのは今日はやめておこう」と判断したりするのも大切なステップです。色々な場所を試しながら、その時の自分に合う方法を探していけば良いのです。
まとめ:習慣が途切れても、自分に優しく、場所を変えて試してみましょう
習慣が途切れるたびに自分を責めてしまう気持ちは、多くの人が経験することです。ですが、それはあなたが頑張っている証拠でもあります。
完璧に続けることよりも、途中で立ち止まっても、また一歩を踏み出すことの方がずっと大切です。今回ご紹介した「場所を変える」という方法は、そんな再開の一歩を、気負わずに踏み出すためのシンプルで柔軟なアイデアです。
いつもの場所で難しくなったら、「じゃあ、次はあそこでやってみようかな」と、軽い気持ちで環境を変えてみてください。物理的な場所、時間、一緒にいる人、そして心の状態など、様々な「場所」を試しながら、今の自分に合ったやり方を見つけていくプロセスを楽しんでいただけたら嬉しいです。
もし、場所を変えてもすぐにうまくいかなくても、自分を責めないでください。「今はまだこの場所では難しかったんだな」と受け止めて、また別の機会に違う方法を試してみれば良いのです。
あなたの習慣復活を応援しています。