習慣が続かない理由を簡単に考えて次につなげる方法
習慣が続かない、と自分を責めていませんか?
読書やストレッチ、資格の勉強など、「これを習慣にしよう」と決意したのに、数日、あるいは数週間で途切れてしまった。そんな経験は、多くの方がされているのではないでしょうか。
そして、習慣が途切れてしまうと、「自分には根気がない」「どうして続けられないんだろう」と、つい自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、安心してください。習慣が途切れることは、決して珍しいことではありません。私たちの日常には、予期せぬ出来事や急な用事がつきものです。完璧に毎日続けることは、むしろ難しいことなのかもしれません。
大切なのは、途切れてしまった事実で自分を責めるのではなく、「なぜ途切れたのかな?」と軽く振り返り、次に再開する時に活かすことです。今回は、習慣が続かない理由を難しく考えず、簡単に振り返る方法と、それを再開につなげるヒントをご紹介します。
習慣が途切れるのは、あなたのせいだけではありません
習慣が途切れるのには、様々な理由があります。例えば、
- 時間の確保が難しかった: 予定外の来客があったり、家族の体調が悪くなったり、パートの時間が急に延びたり。自分のための時間が取れなかった。
- 体調が優れなかった: 少し疲れていて、いつもの習慣をこなす気力が出なかった。
- 急なタスクが入った: 締め切り間近の家事や、すぐにやらなければならない連絡など、緊急度の高いことに追われてしまった。
- 完璧にやろうとしすぎた: 「毎日30分やらなきゃ」「ここまで終わらせなきゃ」と目標を高く設定しすぎて、少しでもできないと全部やめてしまった。
- 面白くなくなってしまった: 最初は新鮮だった習慣も、マンネリ化して飽きてしまった。
- 始める準備が面倒だった: ウェアに着替えたり、本や道具を用意したりするのが億劫になってしまった。
このように、習慣が途切れる原因は、あなたの意志の弱さだけではありません。むしろ、私たちのリアルな生活と、習慣にしたいこととの間に、小さなズレが生じているのかもしれません。
習慣が途切れた理由を「簡単に」振り返るステップ
では、習慣が途切れた時に、どうすればその理由を簡単に振り返ることができるでしょうか。自分を責めずに、次に活かすためのシンプルなステップをご紹介します。
ステップ1:いつ、なぜ途切れたか、軽くメモしてみる
習慣が途切れてしまった日のことを、思い出せる範囲で軽くメモしてみましょう。
- いつ途切れたか: ○月○日頃
- その時、何をしていましたか? (例:パートから帰ってきたばかり、夕食の準備中、子供が宿題で困っていた、など)
- その時、どんな気持ちでしたか? (例:疲れていた、気が乗らなかった、他のことで頭がいっぱいだった、など)
手帳の隅に書いたり、スマートフォンのメモ帳に打ち込んだり、付箋に書いて貼っておいたり。難しい分析は不要です。「あ、今日できなかったな」「そういえば昨日も…」と思った時に、その状況をポンと書き留めるだけで十分です。
ステップ2:その時、何が起きていたのか考えてみる
メモした内容を見ながら、「あの時、何が起きていたんだろう?」と、少し客観的に考えてみましょう。
- 本当に時間がなかったのか?
- それとも、時間があったけれど、別のことを優先したのか?
- 始める準備が面倒だったのか?
- 単に疲れていて、やる気が起きなかったのか?
ここでも、自分を責める必要はありません。「そうか、あの時は急な電話がかかってきて、その対応に時間が取られたんだな」「パートでいつもより体力を使ったから、家に帰ったら何もしたくなかったんだな」のように、事実を淡々と捉える練習です。
ステップ3:どうすれば続けられたか「小さく」考える
原因が少し見えてきたら、「もし、あの時こうしていたら続けられたかな?」と、ほんの小さな工夫を考えてみましょう。
- 「時間がない」→ 普段30分やっているなら「5分だけ」に短縮してみる?
- 「疲れている」→ 座ってできること(読書など)なら、場所をリビングのソファに変えてみる?
- 「準備が面倒」→ 使う道具(ウェアや本)を前日の夜に出しておく?
- 「気が乗らない」→ 好きな音楽をかけながらやってみる?
ここで考える解決策は、壮大なものである必要はありません。次に同じような状況になった時に、「これならできるかも」と思える、現実的で小さなアイデアが大切です。
振り返りを再開につなげるヒント
習慣が途切れた理由を簡単に振り返ったら、いよいよ再開です。
- 完璧を目指さない: 振り返りで考えた工夫を、次に習慣を始める時に一つ試してみましょう。「今回はこれに気をつけてみよう」という軽い気持ちで大丈夫です。もしまた途切れても、その時にまた簡単に振り返れば良いのです。
- 原因が分からなくてもOK: 振り返ってみたけれど、「結局なぜ途切れたか、よく分からないな…」ということもあるかもしれません。それでも大丈夫です。習慣について「考える時間を持てた」こと自体に意味があります。
- 振り返ったら、すぐに再開: 理由が分かったら、難しく考えすぎず、できることからすぐに再開しましょう。たとえ昨日まで何日か途切れていても、今日からまた始めれば良いのです。「いつから」と決めずに、「今から」あるいは「今日の夜から」といった形で、一番始めやすいタイミングで再開してみてください。
最後に:挫折は再開のためのステップです
習慣が途切れることは、決して失敗ではありません。むしろ、あなたの日常や、今のあなたにとって、その習慣がどうすれば無理なく続けられるかを知るための、大切な機会です。
今回ご紹介した「簡単に振り返る」というステップは、自分を責めるためのものではなく、よりあなたに合った形で習慣を続けるためのヒントを見つけるためのものです。
完璧でなくても良いのです。小さく振り返り、小さく工夫して、そして、また一歩踏み出してみてください。私たちはいつでも、新しい一歩を踏み出すことができます。